動画を作る時絵師さんにイラストを描き下ろして頂くことが多い。
これについていかに贅沢なことなのかを再認識したい。
昔、祖母と紅白を見ていた時の話を思い出したのだ。
細川たかしさんが「浪花節だよ人生は」を歌っていた。
自分は子供だったので、袴姿の彼を見て
「これは暴れん坊将軍で使われているのと似ているね」
と言うと,呉服を扱っていた祖母はいつもは優しいのに厳しい口調で
「ドラマの衣装ではないよ。演歌の歌手は着物を呉服絵師に頼んでいる」
「何それ」
「紅白の衣装ともなれば一着数百万からだろうね。」
「何でそんなに高いの,普通の着物と何処が違うの」
「絵だよ。図案も依頼主に渡す。目の前で燃やしてしまう場合もあるんだよ。」
二度とその図案が世に出ることはない。つまり正真正銘の一点ものと言うわけだ。
材料費の他にそういったことも含まれるので高い。
一般の着物は同じ図案を使って作るので同じ物や色違いが存在するのだという。
一点物の着物は演歌歌手の他に皇后様の着物もそれに入る。
衣装ではないので派手な色ではない。一般の人とかぶることはない。
洋服も同じ。
描き下ろしのイラストはそれだけの価値があるということですな。
完成まで気長に待つという姿勢が大切・・・ということで。
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